都内某所。閑静なる住宅街。辻井財閥の次男・ユウヤと結婚した美人妻・美穂。旦那と結婚して一年が過ぎようとしていた頃だった。仕事の都合で、海外を駆け巡っていた義父が帰国するとの事で、ワインと手紙が送られて来た。そして妙にさっぱりとした手紙の不自然な内容…「帰って来たら、例によって新たなる家庭円満で。」「しっかりテイスティングしておいてくれ。」と、剰りにも端的だった。そして早速、義父からのワインをテイスティングする、義母と義兄。そして旦那。そんな楽しくやっている家族の中、美穂は一人で、そわそわしていた。美穂は、家族以上に仲が良過ぎる一族に対し、違和感を感じていた。何故なら、先日の常軌を逸した出来事を目撃してしまった事が要因だったのだが…本当の家族の様に接してくれる、義母や義兄。不自然な旦那の言動も相成った為、意を決して、本人達に真相を確かめた。